統計めっちゃ重要

その数学が戦略を決める

その数学が戦略を決める

県立図書館で借りた本その1。(※読んで数日経ってからの感想なので本の記載通りでない内容が紛れ込んでるかも)

僕が学生の頃から思っていた、「社会で生きてくには統計の知識めっちゃ重要だって! 文理問わず大学の必須科目にしてほしいくらいだよ」という考えを裏付けてくれた気分です。


ざっくりした内容はこんな感じ。

  • 意志決定に統計データを利用して成功するという例が様々な分野で広がっている。
  • 統計データの有効性を示す実験:裁判の判決が判事別にどう出るかについて、法律の専門家たちによる予想と過去の統計データによる予測を戦わせてみた。結果は圧倒的に統計データ側の勝利。
  • 企業は顧客からどこまで搾り取れるかを膨大な統計データから見いだして、利益が最大になるよう顧客別に売値を調整する、などということが今後きっと増えてくる。
  • それに対抗するため、消費者としてのわれわれも統計のことをよく理解して、不平等な価格操作を見抜くサービスを利用するなどして賢い市民にならなきゃいけない。

上にも一つ挙げていますが、その道に通じる専門家が統計データの前に歯が立たないという例が次々に出てきて、なかなか衝撃的です。

もう一つの見所が、「そんな統計なんかによる予測がうまくいくわけない」と、統計データを使ったアドバイスを拒絶してしまう人々の存在。僕も前の段落で「衝撃的です」とか書いてるように、長年蓄えてきた専門的な知識と経験が無機質なデータの計算結果に屈するというのは、感情的には受け入れがたい。人間というのは数字だけでは動かないものですなあ。


経営に数学が活用されているところを見たい、などと思っている人は読んでみると面白いと思います。